口を開けて寝る子どもの歯並びが心配…原因・影響・対処法を歯科医が解説

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「うちの子、いつも口を開けて寝ているけど、歯並びに影響するの?」と気になっているご家庭は少なくありません。実は、口を開けて寝る習慣(口呼吸)は、歯並びや顎の発育に影響を与える可能性があるとされています。鼻づまりや口腔習癖など、原因はさまざまですが、早めに気づいて対処することが大切です。

この記事では、子供が口を開けて寝る主な原因から、歯並びへの影響のしくみ、ご家庭でできるチェック方法、そして歯科でできるサポートまで、歯科医師の視点からわかりやすくお伝えします。「まだ様子を見ていい?」「いつ歯科に相談すればいい?」といった疑問にも、できる限り具体的にお答えします。

子供が口を開けて寝るのはなぜ?よくある原因

鼻づまり・アレルギーが原因のことが多い

子供が口を開けて寝る原因として、もっとも多いのが鼻づまりや鼻炎・アレルギー性鼻炎です。鼻が詰まって息がしにくい状態が続くと、子供は自然と口から息をするようになります。季節性のアレルギーはもちろん、通年性のアレルギー性鼻炎をもつお子さんも近年は増加傾向にあります。

「いびきをよくかく」「鼻水がよく出る」「寝起きに口の中が乾いている」といった様子が見られる場合は、鼻や耳鼻科的な問題が背景にあることも考えられます。まずはかかりつけの小児科や耳鼻科に相談することも選択肢のひとつです。

舌の位置や口周りの筋肉が関係している場合も

鼻に問題がなくても、もともと口周りの筋肉(口輪筋)が弱いお子さんは、ぽかんと口が開きやすい傾向があります。舌の位置が本来あるべき場所(上あごの裏側)になく、低い位置に落ちている「低位舌」も、口が開く原因になることがあります。

また、指しゃぶりや口をぽかんと開ける習慣(口腔習癖)が定着してしまうと、口を閉じる力がさらに弱まっていくことがあります。こうした習癖は、早めに気づいてあげることが大切です。

扁桃腺の肥大が影響していることも

のどの扁桃腺(口蓋扁桃)やアデノイド(咽頭扁桃)が大きい場合、気道が狭くなり鼻呼吸がしにくくなります。この場合も自然と口を開けて呼吸する習慣が身につきやすくなります。睡眠中のいびきや、日中の口ぽかんが気になる場合は、耳鼻咽喉科での確認も視野に入れてみてください。

口呼吸が歯並びに影響するしくみ

「口を開けて寝るくらいで歯並びが変わるの?」と思われる方もいらっしゃいますが、口呼吸が長期間続くと、顎や歯並びの発育に影響を与える可能性があるとされています。そのしくみを3つのポイントで整理します。

Point 01 舌の位置と上あごの発育

舌が下がると上あごが狭くなりやすい

鼻呼吸のとき、舌は上あごに自然に触れており、その圧力が上あごを横に広げる刺激になっています。ところが口呼吸では舌が下がってしまい、この刺激が失われます。上あごへの適切な圧力がかからないと、上あごが狭く(歯列弓が小さく)なりやすく、歯が並ぶスペースが不足して歯並びが乱れる原因につながることがあります。個人差がありますが、成長期のお子さんほど影響を受けやすいといわれています。

Point 02 唇と頬の筋肉バランス

口まわりの力のバランスが崩れる

歯並びは、外側からの唇・頬の筋肉と、内側からの舌の力のバランスで保たれています。口呼吸では唇を閉じる力(口輪筋)が弱まりがちで、外側から歯を押さえる力が不足します。その結果、前歯が前方に傾きやすくなる(出っ歯傾向になる)ことがあるとされています。また、口が開いた状態が続くと下あごの位置も変わりやすく、かみ合わせに影響することもあります。

Point 03 口の中の乾燥と虫歯リスク

唾液が減って虫歯・歯周病のリスクが高まりやすい

口を開けて寝ると口の中が乾燥します。唾液には口の中を自浄する働きがあり、唾液が減ると虫歯や歯周病のリスクが高まりやすいとされています。また、乾燥した状態では細菌が増えやすく、口臭の原因になることもあります。歯並びだけでなく、口の中の健康全体に影響が出やすいのが口呼吸の特徴です。

「よくある誤解」について

「口呼吸が続けば、必ず歯並びが悪くなる」というわけではありません。歯並びには遺伝・食生活・その他の習癖など複数の要因が絡み合っており、口呼吸はあくまで影響する要因のひとつです。ただし、成長期のお子さんは顎や歯の発育が活発なため、習慣が長く続くほど影響が出やすいとされています。気になることがあれば早めに専門家に相談することが安心につながります。

ご家庭でできるチェックポイント

寝ている姿以外にも注目しよう

「口を開けて寝る」以外にも、口呼吸や口腔習癖のサインはいくつかあります。以下のポイントでお子さんの様子を観察してみてください。

チェック項目 気になるサイン
寝ているとき 口を開けている・いびきをかく・よだれが多い
起きているとき 口がぽかんと開いている・鼻水が多い・食事中に口が開いている
口まわり 唇が乾燥しやすい・唇を舐める習慣がある
歯・かみ合わせ 前歯が出ている・上下の歯に隙間がある・歯列が狭い感じがする
その他 いびきが大きい・睡眠中に何度も起きる・日中に眠そうにしている

「鏡テスト」で口の閉じ方を確認

簡単なセルフチェックとして、お子さんが普通に座っているとき(テレビを見ているときなど)に口が自然に閉じているかを観察してみましょう。力を入れずに唇が閉じていれば問題が少ないことが多いですが、常に口が開いていたり、閉じると口元に力が入って「梅干し」のようなシワができる場合は、口輪筋が弱くなっているサインかもしれません。

成長段階での目安

3歳ごろまでは指しゃぶりなどの口腔習癖も自然な発達の一部とされることが多いですが、4〜5歳以降も習慣が続く場合や、前歯の生え方・かみ合わせに変化が出てきた場合は、一度歯科でご相談いただくことをおすすめします(個人差があります)。

口呼吸と歯並びの治療について

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ご家庭でできる対処法と習慣づくり

鼻呼吸を意識づける生活習慣

口呼吸の改善には、まず鼻呼吸を意識した生活習慣を取り入れることが大切です。お子さんが自然に鼻で呼吸できるよう、以下の点を意識してみてください。

✔ 取り入れたい習慣

  • 鼻の通りを良くするための加湿(室内の乾燥対策)
  • 食事中はよく噛む習慣をつける(口輪筋のトレーニングにも)
  • 口を閉じて食べることを意識的に声かけする
  • あいうべ体操など口まわりを動かす遊びを取り入れる
  • 定期的に鼻をかむ習慣をつける

✖ 避けたい習慣

  • 柔らかい食事ばかりで噛む回数が少なくなる
  • 長時間の指しゃぶりや唇を咬む癖を放置する
  • 口を開けたままのスマホ・テレビ視聴時間が長い
  • 就寝時の枕が高すぎて下あごが下がりやすい姿勢になる

口腔筋機能訓練(MFT)について

歯科や小児科の分野では、口腔筋機能療法(MFT)と呼ばれる、口まわりの筋肉のバランスを整えるトレーニングがあります。舌の正しい位置を身につけたり、口唇を閉じる力を鍛えたりするエクササイズで、子供でも取り組みやすい内容が多くあります。歯科での指導のもとで行うと、より効果的に取り組みやすくなります。

耳鼻科との連携も大切

アレルギー性鼻炎や扁桃腺の肥大が原因の場合、歯科だけでなく耳鼻咽喉科での診察と連携することが改善への近道になることがあります。鼻の治療が進むと、自然に鼻呼吸に戻れることも多いです。原因をしっかり確認しながら、必要に応じて複数の専門科に相談することをおすすめします。

「ネットで調べた口テープを就寝中に使う」という方法を試みる方もいらっしゃいますが、お子さんへの使用については安全性の観点から専門家への相談なしに自己判断で行うことはおすすめしていません。お子さんの状態に合った方法を歯科または医科の専門家にご相談ください。

歯科に相談するタイミングと小児矯正について

こんなときは早めに歯科へ

「まだ様子を見ていいのか」「どのくらいになったら相談すべきか」と迷われる方も多いですが、以下の状況が当てはまる場合は、一度歯科でご相談いただくことをおすすめします。

  • 前歯が出ている・上下の前歯が閉じない(開咬)などかみ合わせが気になる
  • 4〜5歳を過ぎても口ぽかんや指しゃぶりの習慣が続いている
  • 乳歯の歯並びがガタガタしている・歯の間に隙間が少ない
  • 食事のときにクチャクチャと音がする・よく噛めていない様子がある
  • 就寝中のいびきや無呼吸様の様子が気になる

小児矯正(インビザラインファースト)の目安

小児矯正は、子供の顎の成長を利用して歯並びや骨格を整えることを目的としています。一般的に6〜12歳ごろの乳歯と永久歯が混在する時期(混合歯列期)が、顎の発育を活かしたアプローチをしやすい時期とされています(個人差があります)。

当院ではマウスピース型の小児矯正装置「インビザラインファースト」を取り扱っています。取り外しができるため、お子さんへの負担が少なく、食事や歯磨きをいつも通り行えるのが特徴です。口呼吸に関連した歯並びの問題が見られる場合も、成長段階に合わせてご提案することがあります。

永久歯が生えそろってからでも遅くない場合も

「乳歯のうちに矯正しておかないとダメ?」というご心配をよく伺います。もちろん早期に対応できることもありますが、永久歯が生えそろった後(12歳以降)から矯正を始めることも一般的です。大切なのは定期的に歯科でお口の状態を確認し、その子の成長に合ったタイミングでアプローチを検討することです。「今すぐ何かしなくては」と焦らず、まずはご相談ください。

たなべ歯科クリニックのこだわり

愛媛県松山市南吉田町にあるたなべ歯科クリニックでは、お子さまとご家族が安心して通える環境づくりを大切にしています。口呼吸や歯並びに関するご不安も、どうぞお気軽にご相談ください。

  • 無料託児サービス(専任保育士常駐):お子さまを預けて診察を受けることも、お子さま連れでの受診もどちらにも対応しています
  • キッズクラブ:お子さまが楽しく歯科通院できる仕組みをご用意。定期検診・歯磨き指導でお口の健康をサポートします
  • 小児矯正(インビザラインファースト)対応:成長期のお子さまの顎・歯並びに合わせたアプローチをご提案します
  • バリアフリー・半個室診療室:赤ちゃんからシニアまで、地域の皆さまが通いやすい環境を整えています
  • 24時間WEB予約・完全予約制:お仕事や育児で忙しい方も、スキマ時間に予約が可能です

「よく診て、よく聴いて、よく説明(はな)す」というのが私のモットーです。お子さまの口呼吸や歯並びのことで不安を感じていらっしゃる場合も、まずはしっかりとお話を伺い、現在のお口の状態を丁寧に確認したうえで、親御さんと一緒に今後のことを考えていきたいと思っています。「まだ小さいから大丈夫かな」と思っていても、気になることは何でもご相談ください。説明はわかるまで何度でもします。どんな些細なことでも、お気軽にどうぞ。 ―― 院長 田邉康宏

よくあるご質問(FAQ)

子供が口を開けて寝るのは何歳くらいまでなら様子を見ていい?

一般的には、3歳ごろまでの口腔習癖は発達の過程として見守ることも多いとされています。ただし、4〜5歳を過ぎても口ぽかんや口呼吸の習慣が続く場合、また年齢を問わずかみ合わせや歯並びに変化が見られる場合は、早めに歯科でご相談いただくことをおすすめしています。「いつが適切か」は個人差が大きいため、気になった時点でご相談いただくのが安心です。

口呼吸を改善すれば歯並びは自然に戻る?

口呼吸の改善が早いほど、顎や歯並びへの影響が出にくくなる可能性はありますが、すでに歯並びに変化が生じている場合は自然に元に戻ることは難しいケースも多いです。口呼吸の原因(鼻炎・筋機能の問題など)にアプローチしながら、歯並びについては歯科での定期的なチェックと、必要に応じて小児矯正などを検討されることをおすすめします。個人差がありますので、まずはご相談ください。

松山市南吉田町のたなべ歯科クリニックでは子供の口呼吸の相談ができますか?

はい、もちろんご相談いただけます。歯科・小児歯科・小児矯正(インビザラインファースト)に対応しており、お子さまのお口の成長や歯並び、口呼吸に関するご不安に丁寧にお答えしています。無料託児サービス(専任保育士常駐)もございますので、赤ちゃん連れのご家族も安心してご来院ください。24時間WEB予約が可能です。

この記事のまとめ

  • 子供が口を開けて寝る原因は、鼻炎・アレルギー・口まわりの筋力不足・扁桃腺の問題などさまざまある
  • 口呼吸が続くと、上あごの発育・歯並び・虫歯リスクなど複数の面に影響が出やすくなる可能性がある(個人差あり)
  • 4〜5歳以降も習慣が続く場合や、かみ合わせ・歯並びに変化が見られる場合は早めに歯科へ相談を
  • ご家庭ではよく噛む習慣・加湿・口まわりを動かす遊びなどから取り組める
  • 小児矯正(インビザラインファースト)は混合歯列期(6〜12歳ごろ)が対応しやすい時期のひとつとされている(個人差あり)

お子さまの口呼吸・歯並びのことをご相談ください

愛媛県松山市南吉田町のたなべ歯科クリニックでは、無料託児サービス(専任保育士常駐)完備。赤ちゃんからお子さまのいるファミリーまで、安心してご来院いただけます。24時間WEB予約受付中です。

たなべ歯科クリニック

口呼吸・口開けのクセが気になるお子さまの
ご相談をお待ちしています。

お電話でのお問い合わせ:089-974-8111

監修・執筆者プロフィール

田邉康宏(たなべ やすひろ)|たなべ歯科クリニック 院長

経歴

  • 1978年

    松山市立生石小学校卒業

  • 1981年

    松山市立西中学校卒業

  • 1984年

    愛媛県立松山南高理数科卒業

  • 1990年

    国立徳島大学歯学部卒業
    大阪名越歯科(高槻)勤務

  • 1994年

    大阪名越歯科(梅田センタービル)チーフドクター

  • 1998年

    たなべ歯科クリニック開院

資格・所属学会

  • 日本歯科医師会 会員
  • 愛媛県歯科医師会 会員
  • 松山市歯科医師会 会員
  • 河原学園 臨床実習主任