
お子さまが勉強中やテレビを見ているとき、無意識に頬杖をついていませんか?
松山市南吉田町のたなべ歯科クリニックでは、小児矯正のご相談を受ける中で、頬杖などの日常的な癖が歯並びや顎の成長に大きな影響を与えているケースを数多く見てきました。
「たかが頬杖」と思われるかもしれません。
しかし、この何気ない習慣が、お子さまの将来の歯並びや顔の輪郭、さらには全身の健康にまで影響を及ぼす可能性があるのです。本記事では、頬杖が歯並びに与える具体的な影響と、ご家庭でできる改善方法・予防策について詳しく解説します。
頬杖が歯並びに与える影響とは

頭の重さが顎にかける負担
頬杖の影響を理解するために、まず知っておいていただきたいことがあります。
人間の頭の重さは、成人で約5キロ、お子さまでも4キロ程度と言われています。この重さが、頬杖をついたときに片側の顎や歯に集中的にかかってしまうのです。
短時間であれば問題ないかもしれません。しかし、無意識の癖として一日に何度も、長時間にわたって頬杖をつく習慣が続くと、弱い力でも持続的に顎に負荷がかかり続けることになります。
顎の骨の変形と歯列への影響
下顎は体の関節の中でも特殊な構造を持っています。
前後左右、あらゆる方向に動かせる可動域の広い関節であるため、外部からの力の影響を受けやすいのです。特に成長期のお子さまの場合、顎の骨が柔らかく変化しやすい時期であるため、頬杖による持続的な圧力は顎の骨の成長方向を変えてしまう可能性があります。
頬杖をついていると、下顎が後退したり、横にずれたりすることがあります。その結果、歯並びが悪くなるだけでなく、噛み合わせもズレていき、歯と歯の間にすき間が生まれて虫歯や歯周病のリスクが高まります。
顔の非対称と顎関節症のリスク
頬杖の癖がある方の多くは、左右どちらか一方でばかり頬杖をついています。
顔の同じ側にばかり圧力がかかることで、骨がゆがんで顔が大きく見えたり、口角などがズレて左右対称ではなくなり不自然な表情になってしまったりすることも。さらに、顎の骨のゆがみは顎関節症のリスクも上昇させます。
顎関節症になると、口を開け閉めするたびに顎の骨が鳴り、口を開けると痛みを伴って、最悪の場合は指一本分口を開けるのもつらいような状態になることもあります。
頬杖以外にも注意したい口腔習癖

うつ伏せ寝・横向き寝の影響
頬杖と同様に、寝方も歯並びや顎の成長に影響を与えることがあります。
うつ伏せ寝では、頭の重さ(約4〜5キロ)が顔面に直接かかってきます。下顎は関節のところでは固定されているものの、可動域が広い関節なので、その力は直接顎を横や奥に動かす力として働き、顎の関節に強い負荷をかけてしまいます。
その結果、顎が横にずれたり、奥歯の噛み合わせが逆になったり、顎の関節部が痛くなったりします。特に発育期のお子さまでうつ伏せ寝をしてしまっている方は、なるべく早期に直すべきだと考えています。
爪かみの習慣
爪かみが直接歯並びに大きな影響を与えるわけではありませんが、顎関節に悪い影響を与えることがあります。
爪はかなり硬いものです。そして、食事の時間の何倍もの時間噛んでいると思われます。となると、顎関節にかかる負担がかなり大きくなっていることが推測できます。
爪かみをしている人みなが顎関節症になるわけではありませんが、悪影響であることには間違いありません。
口呼吸と舌の位置異常
口呼吸は、歯並びに大きな影響を与える習慣の一つです。
口唇を開いていると、正しい口の機能の発達が妨げられ、不正咬合になりやすくなります。また、舌の位置が下がり、舌が前歯を押してしまうために出っ歯や開咬(前歯に隙間ができる状態)になりやすいのです。
舌が前歯を押す力は数十グラムと小さいものですが、毎回つばを飲み込むときに舌を前歯に突き出す癖があると、歯が前に出たり、上に上がってしまったりします。
ご家庭でできる改善方法と予防のコツ
正しい姿勢を意識する
頬杖をしたくなるのは、座っているときの姿勢が悪いことが原因の一つです。
「正しい歯並びの基本は正しい姿勢」にあります。頭頂部を糸で引っ張られているような意識を持つと、自然と背筋が伸びるようになります。
授業中や自宅学習時に、頬杖をしていないか、今一度確認してあげましょう。足をちゃんと床につけて姿勢を良くして座る、という基本を守ることが大切です。
仰向けで眠る習慣をつける
睡眠時間は1日の約3分の1を占めており、日中ほど動かない時間帯でもあります。
顎や歯に負担をかける横向き・うつ伏せなどの姿勢で寝てしまうと、歯並びや噛み合わせのズレ・歪みの原因となります。自分の体に合った寝具を使い、仰向けで眠ることで、歯や顎への負担を軽減できます。
枕などを工夫して、徹底的にうつ伏せ寝をやめるようにすることが重要です。
鼻呼吸を習慣化する
鼻呼吸は唇の筋肉が前歯を支えるため、前方に倒れにくくなります。
お子さまが何かに夢中になっているとき、口元をチェックしてみてください。口がポカンと開いていないか、確認することが大切です。口唇を閉じて、鼻呼吸する習慣をつけることで、正しい口の機能の発達を促すことができます。
しっかり噛んで食べる
食事のときに、しっかりとよく噛むことは歯並びを維持するためには欠かせません。
食べ物を噛み、口や顎周りの筋肉を鍛えることが、歯並びの安定につながります。左右どちらかに偏ってしまうと、歯並びだけでなく顔の輪郭が歪む原因になるので、バランスよく噛むことを意識しましょう。
食事中の飲み物をやめ、自分の唾液を出して噛むことが大切です。顎の発育のためだけではなく、唾液には抗菌作用など、体を守る多くの作用があるからです。
MFT(口腔筋機能療法)による根本的な改善

MFTとは何か
MFT(Oral Myofunctional Therapy:口腔筋機能療法)とは、口の周りの筋肉を正しく機能させるためのトレーニング方法です。
歯並びは歯だけでなく、口腔習癖(口呼吸、舌の位置異常、飲み込み方の癖、頬杖、指しゃぶりなど)の影響を大きく受けます。当院では、これらの習慣を改善するためのトレーニング(MFT)を取り入れ、歯並びの根本改善を目指しています。
MFTで改善できること
MFTでは、舌の正しい位置や動き、正しい飲み込み方、口唇の閉じ方などを学びます。
これにより、口呼吸から鼻呼吸への移行、舌の位置異常の改善、正しい嚥下(飲み込み)パターンの習得が可能になります。子どもの場合、鼻呼吸をすることで舌が正しい位置に収まり、顎の成長が正常に進んで歯並びが乱れにくくなります。
たなべ歯科クリニックのMFTへの取り組み
当院では、小児矯正専用のトレーニング環境を整え、遊びながら楽しく口腔機能を鍛えられるアクティビティルームを完備しています。
歯医者が苦手なお子さまでも通いやすく、継続しやすい環境づくりを重視しています。MFTは矯正治療と並行して行うことで、より効果的に歯並びを改善し、後戻りを防ぐことができます。
小児矯正で早期に対応するメリット
Ⅰ期治療(成長期矯正)の重要性
小児期は顎の骨が成長する大切な時期です。
このタイミングで矯正治療を行うことで、永久歯がきれいに並ぶ土台を整えることができます。小児矯正は「Ⅰ期治療(成長期矯正)」と「Ⅱ期治療(永久歯矯正)」に分かれます。
Ⅰ期治療では顎の成長をコントロールしながら歯が並ぶスペースを確保し、将来的に抜歯をせずに矯正できる可能性を高めます。5歳頃から始めることで、顎の成長を利用した効果的な治療が可能になります。
マウスピース矯正・マイオブレースの活用
当院では、従来のワイヤー矯正だけでなく、マウスピース型矯正装置や機能的矯正装置(マイオブレースなど)を活用しています。
マウスピース矯正は取り外しが可能で清掃しやすく、痛みが比較的少ないため、学校生活や日常生活への影響を最小限に抑えられる点がメリットです。見た目の負担を抑えながら治療を進めることができます。
小児矯正のメリット
小児矯正のメリットは見た目の改善だけではありません。
歯並びが整うことで、歯磨きがしやすくなり虫歯や歯周病のリスクが低下します。さらに正しい噛み合わせが確立されることで、咀嚼機能の向上、発音の改善、顎関節への負担軽減、姿勢や集中力への好影響も期待できます。
近年では「歯並びと全身の健康の関連性」も注目されており、早期の矯正はお子さまの将来の健康投資といえます。
こんな症状があれば早めにご相談を
チェックすべき症状
以下のような症状がある場合は、小児矯正を検討するサインです。
- 子どもの歯並びがガタガタしてきた
- 前歯が出ている(出っ歯)
- 受け口が気になる
- 永久歯が生えるスペースがない
- 口がポカンと開いている
- いびきや口呼吸が気になる
- 頬杖をよくついている
- うつ伏せ寝や横向き寝の癖がある
これらの症状を放置すると、将来的に抜歯が必要になったり、矯正期間が長くなる可能性があります。
早期相談の重要性
お子さまの歯並びは成長とともに大きく変化します。
最適なタイミングで適切な治療を行うことで、将来の矯正負担や費用を抑え、健康的で美しい歯並びを実現することが可能です。当院では、初診相談時に口腔内写真・レントゲン・顎の成長分析などを行い、現在の状態と将来予測を踏まえた診断を行います。
その上で、治療期間、装置の種類、通院頻度、費用の目安まで丁寧にご説明し、ご家庭のライフスタイルに合わせた治療計画をご提案します。
たなべ歯科クリニックの小児矯正へのこだわり
トータルケアの実践
当院では、小児歯科・予防歯科と連携したトータルケアを行っています。
矯正中の虫歯予防やフッ素塗布、クリーニング、ブラッシング指導も並行して実施します。矯正治療は長期間にわたるため、治療中の口腔管理がとても重要です。
お子さまが通いやすい環境
キッズスペースや無料託児サービスもあるため、小さなお子さま連れの保護者さまにも安心して通院いただけます。
アクティビティルームでは、遊びながら楽しく口腔機能を鍛えられる環境を整えています。歯医者が苦手なお子さまでも、継続して通いやすい工夫をしています。
無料相談の実施
当院では無料相談も行っており、まずは現在の歯並びや顎の成長状態を確認することから始めていただけます。
「子どもの矯正は何歳から始めるべきか」「抜歯は必要か」「費用はどれくらいか」といった疑問をお持ちの方にも分かりやすくご案内しています。
まとめ
頬杖は一見何気ない習慣に見えますが、お子さまの歯並びや顎の成長に大きな影響を与える可能性があります。
頭の重さ(約4〜5キロ)が片側の顎に集中的にかかることで、顎の骨が変形し、歯並びが乱れ、顔の非対称や顎関節症のリスクが高まります。うつ伏せ寝や横向き寝、爪かみ、口呼吸なども同様に注意が必要です。
ご家庭でできる予防策としては、正しい姿勢を意識する、仰向けで眠る習慣をつける、鼻呼吸を習慣化する、しっかり噛んで食べることが挙げられます。
さらに、MFT(口腔筋機能療法)を活用することで、口の周りの筋肉を正しく機能させ、根本的な改善を目指すことができます。小児矯正では、成長期の顎の発育を利用したⅠ期治療が効果的です。
当院では、マウスピース矯正やマイオブレースなどの装置を活用し、見た目の負担を抑えながら治療を進めることができます。
松山市南吉田町のたなべ歯科クリニックでは、お子さまの歯並びや口腔習癖に関する無料相談を行っています。
「子どもの歯並びがガタガタしてきた」「前歯が出ている」「受け口が気になる」「口がポカンと開いている」「頬杖をよくついている」といった症状がある場合は、お気軽にご相談ください。最適なタイミングで適切な治療を行うことで、お子さまの健康的で美しい歯並びを実現しましょう。
【お問い合わせ】
たなべ歯科クリニック
愛媛県松山市南吉田町
完全予約制・駐車場20台完備・キッズスペース・無料託児サービスあり
この記事の監修者

たなべ歯科クリニック院長 田邊泰宏
経歴
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1990年
国立徳島大学歯学部卒業、大阪名越歯科(高槻)勤務
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1994年
大阪名越歯科(梅田センタービル)チーフドクター
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1998年
たなべ歯科クリニック開院
愛媛県松山市にて、予防歯科からインプラント等の高度な自由診療まで幅広く対応。丁寧なカウンセリングを信条とし、地域の皆様が一生自分の歯で歩める健康づくりを支えている。




