子どもの口呼吸の治し方〜MFTで改善する5つのステップ

「うちの子、いつも口がポカンと開いているけど大丈夫かしら」

松山市のたなべ歯科クリニックには、お子さまの口呼吸について心配されている保護者の方から、毎日のようにご相談をいただきます。実は口呼吸は、歯並びや顔の発育に大きな影響を及ぼすだけでなく、全身の健康にも関わる重要な問題なのです。

口呼吸を放置すると、出っ歯や受け口といった歯並びの乱れ、虫歯や歯周病のリスク増加、さらには風邪をひきやすくなるなど、さまざまな悪影響が現れます。しかし、適切なタイミングで正しい対処を行えば、多くのケースで改善が可能です。

当院では、MFT(口腔筋機能療法)という専門的なトレーニングを通じて、お子さまの口呼吸改善をサポートしています。この記事では、口呼吸の原因から具体的な治し方まで、保護者の皆さまにぜひ知っていただきたい情報を詳しくお伝えします。

口呼吸とは何か〜お子さまの健康を脅かす習慣

口呼吸とは、文字通り口で息を吸ったり吐いたりする呼吸法のことです。本来、人間は鼻で呼吸するように体の仕組みができていますが、何らかの原因で鼻呼吸がうまくできず、口で呼吸してしまう状態を指します。

テレビを見ているとき、動画を見ているとき、何かに集中しているとき・・・お子さまの口がポカンと開いたままになっていませんか?

これは単なる癖ではなく、口呼吸のサインかもしれません。

口呼吸の主な症状チェックリスト

お子さまに以下のような症状が見られる場合、口呼吸をしている可能性があります。

  • 常に口が開いている
  • 寝ている時、いびきをかく、または口を開けている
  • 朝起きると、喉が痛い、または口が渇いている
  • 食事中、クチャクチャと音を立てる
  • 姿勢が悪い(猫背など)
  • 唇が乾燥している
  • 歯並びが悪い
  • アレルギー性鼻炎や蓄膿症がある
  • 扁桃腺が大きいと言われたことがある
  • 落ち着きがない、または集中力がない

これらの項目に当てはまるものが多いほど、口呼吸の可能性が高いと考えられます。当院では、こうした症状を丁寧にチェックし、お子さま一人ひとりに合った改善プランをご提案しています。

口呼吸が引き起こす深刻な影響

口呼吸は、見た目だけの問題ではありません。お子さまの成長期において、さまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。

歯並びや顔つきへの影響

口呼吸を続けると、口周りの筋肉が緩み、歯並びや噛み合わせが悪くなることがあります。その結果、出っ歯や受け口、顎の歪みなど、顔つきに変化が現れることがあります。

特に成長期のお子さまの場合、骨格の成長にも影響を与える可能性があります。舌が正常な位置から外れ、唇・頬の筋力が鍛えられずに歯列を内側へ抑える力が不足することなども重なり、歯並びの悪化を招きます。

虫歯・歯周病のリスク増加

口呼吸によって口の中が乾燥すると、唾液の分泌量が減少します。唾液には自浄作用があり、お口の中を掃除し中性に保つ役割がありますが、口呼吸で口内が乾燥すると、大切な歯が虫歯や歯周病になってしまいます。

また、口腔の乾燥に伴う唾液量の減少によって細菌が繁殖しやすい環境となり、口臭が強くなることもあります。

免疫力の低下と風邪のリスク

鼻呼吸は、鼻の粘膜でウイルスや細菌をブロックする役割がありますが、口呼吸ではその機能が十分に働かず、風邪やインフルエンザ、アレルギー性疾患などにかかりやすくなります。

鼻毛や鼻水は、花粉や埃、真菌などのアレルゲンの侵入を防ぐ役割を果たしますが、口腔内にはこのような防御機能がないため、口呼吸をするとアレルギー反応を引き起こしやすくなります。

睡眠の質の低下

口呼吸は、睡眠中にいびきや無呼吸を引き起こしやすく、睡眠の質を低下させる原因になります。睡眠不足は、成長ホルモンの分泌を妨げ、心身の発達に悪影響を及ぼします。

また、睡眠不足や免疫力の低下は、集中力や学習能力にも悪影響を及ぼす可能性があります。口呼吸によって脳に十分な酸素が供給されないことも、集中力低下の原因となります。

姿勢や全身への影響

口呼吸をしていると、頭が前に傾きやすくなり、猫背などの悪い姿勢につながることがあります。意外に思われるかもしれませんが、口呼吸は1回あたりの呼吸で取り込む酸素の量においても、鼻呼吸より劣ります。

酸素が十分に供給されないことで代謝が落ちると、肥満の原因になることもあります。

子どもが口呼吸になる原因

口呼吸には、さまざまな原因があります。原因を正しく理解することが、適切な改善策を見つける第一歩となります。

鼻づまりやアレルギー性鼻炎

鼻炎は鼻の通りを悪化させ、特に慢性鼻炎のお子さまは息苦しさから口呼吸の癖がつきやすくなります。一時的な鼻炎やアレルギー性鼻炎ならば、お薬の内服や点鼻薬で治していきます。

鼻が詰まっていないかの確認は、口呼吸改善の第一歩です。お子さまが慢性的な鼻詰まりを抱えている場合、耳鼻科での診察を受けて、原因を特定することが重要です。

アデノイドや扁桃肥大

アデノイド(鼻の奥に存在するリンパ組織の塊)は2歳から成長し、5~6歳で最大になり、その後10歳頃に縮小します。5~6歳頃の段階では顎の骨格も小さく、鼻呼吸の困難さから口呼吸に移行しやすいです。

扁桃腺肥大の対処法は、薬か手術による扁桃腺除去の二つの方法です。これらの症状が疑われる場合、専門医による診断と治療が必要です。

口周りの筋力低下

硬い食べ物を避けたり十分に噛まなかったりすると、口の周りの筋肉である口輪筋が衰え、口が開いた状態が癖になります。この癖はさらに口輪筋の弱体化を招き、悪循環に陥るリスクがあります。

柔らかい食べ物しか食べない食事の場合、噛む動きが少ないためこれらの筋肉は衰えます。唇を閉じる力が弱ければ口が開きやすくなります。

歯並びや骨格の問題

出っ歯(上顎前突)や口が閉じにくい(開咬)といった不正咬合がある場合、物理的に口を閉じることが難しくなり、口呼吸につながります。前歯が出ている方も鼻呼吸がしにくいです。

指しゃぶりや爪噛みなどの習癖

これらの癖は、口周りの筋肉のバランスを崩し、口呼吸を引き起こすことがあります。また、歯並びにも悪影響を与える可能性があります。

当院では、初診時に口腔内写真・レントゲン・顎の成長分析などを行い、お子さまの口呼吸の原因を丁寧に診断します。原因に応じた最適な治療計画をご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。

MFT(口腔筋機能療法)とは

MFTは「Oral Myofunctional Therapy」の略で、日本語では「口腔筋機能療法」と呼ばれます。舌や口唇、頬などの口腔顔面筋のトレーニングを通して、口周りの筋肉の不調和を整えていく療法です。

MFTが改善する口腔機能の問題

MFTは、口腔内の筋肉の不適切な使い方を改善します。具体的には、以下の問題に対処します。

  • 舌突出癖:舌が前方に出る癖があり、前歯を押して歯並びが乱れる原因になります
  • 口呼吸:本来は鼻で行うべき呼吸が、口呼吸になると口腔内の筋肉が正しく発達せず、歯並びに悪影響を与えます
  • 誤った嚥下パターン:飲み込み方が間違っていると、歯や口の形に影響を及ぼすことがあります

これらの問題を放置すると、矯正治療の成果が持続しにくくなるため、MFTが重要です。

MFTと矯正治療の相乗効果

歯並びは歯だけでなく「口腔習癖(くうくうしゅうへき)」と呼ばれる日常習慣の影響を大きく受けます。例えば、口呼吸、舌の位置異常、飲み込み方の癖(嚥下癖)、頬杖、指しゃぶりなどは、顎の成長を妨げ、歯並びや噛み合わせの乱れにつながります。

当院では、小児矯正と並行してMFTを取り入れることで、歯並びの根本改善を目指します。MFTにより筋肉が正しく機能することで、リテーナーの使用期間が短縮され、後戻りのリスクが減少します。

また、口呼吸が改善されることで全身の健康にも良い影響を与え、発音も向上します。

MFTで改善する5つのステップ

当院では、お子さまの口呼吸改善のために、段階的なMFTプログラムを実施しています。楽しみながら継続できるよう、工夫を凝らしたトレーニングをご提案します。

ステップ1:正しい舌の位置を覚える

舌の正しい位置は、上顎の前歯の少し後ろの部分(スポット)に舌先を軽く当てた状態です。この位置を「スポットポジション」と呼びます。

まずは、お子さまに鏡を見ながら、舌の正しい位置を意識してもらいます。最初は難しく感じるかもしれませんが、毎日少しずつ練習することで、自然にできるようになります。

ステップ2:あいうべ体操で口周りの筋肉を鍛える

「あいうべ体操」は、口と舌の筋肉を鍛えることで、口呼吸の癖を改善し、正しい呼吸法を促進する効果的なトレーニングです。

あいうべ体操のやり方

  • 「あー」:口を大きく開ける
  • 「いー」:口を横に大きく開ける
  • 「うー」:唇をすぼめて前に突き出す
  • 「べー」:舌をできるだけ下に出す

これらの動作を1日に30回を目安に繰り返し行い、1セット10回、1日3セットを目標にすると良いでしょう。声は出さなくても結構です。

ステップ3:正しい飲み込み方(嚥下)を身につける

正しい飲み込み方は、舌を上顎に押し付けるようにして飲み込むことです。間違った飲み込み方をしていると、舌で前歯を押してしまい、歯並びに悪影響を与えます。

当院では、お子さまに合わせた嚥下トレーニングを指導し、正しい飲み込み方を習得していただきます。

ステップ4:鼻呼吸を意識する習慣づけ

日中は、意識的に鼻呼吸をするよう心がけます。「口を閉じて鼻で息をしようね」とときどき指摘してあげるだけで改善することもあります。

寝るときには、市販の鼻呼吸テープや口閉じテープを使用することも効果的です。ただし、お子さまの場合は安全面に注意が必要ですので、医師の指導のもとで使用してください。

ステップ5:楽しく続けられる遊びの取り入れ

吹き戻しやシャボン玉は、きちんと口元の筋肉を使用し、息を入れてふくらませないとできない遊びです。そのような遊びでお子さまとともに楽しくトレーニングするのも良い方法です。

当院では、小児矯正専用のトレーニング環境を整え、遊びながら楽しく口腔機能を鍛えられるアクティビティルームを完備しています。歯医者が苦手なお子さまでも通いやすく、継続しやすい環境づくりを重視しています。

たなべ歯科クリニックの小児矯正とMFTサポート

松山市南吉田町のたなべ歯科クリニックでは、5歳頃から始める小児矯正に力を入れており、MFTを組み合わせた包括的な治療を提供しています。

Ⅰ期治療とⅡ期治療の2段階アプローチ

小児矯正は「Ⅰ期治療(成長期矯正)」と「Ⅱ期治療(永久歯矯正)」に分かれます。Ⅰ期治療では顎の成長をコントロールしながら歯が並ぶスペースを確保し、将来的に抜歯をせずに矯正できる可能性を高めます。

Ⅱ期治療では歯の位置を細かく整えて理想的な噛み合わせと見た目を目指します。

マウスピース型矯正装置とマイオブレース

当院では、従来のワイヤー矯正だけでなく、マウスピース型矯正装置や機能的矯正装置(マイオブレースなど)を活用し、見た目の負担を抑えながら治療を進めることができます。

マウスピース矯正は取り外しが可能で清掃しやすく、痛みが比較的少ないため、学校生活や日常生活への影響を最小限に抑えられる点がメリットです。

小児歯科・予防歯科と連携したトータルケア

当院では、小児歯科・予防歯科と連携したトータルケアを行っており、矯正中の虫歯予防やフッ素塗布、クリーニング、ブラッシング指導も並行して実施します。

矯正治療は長期間にわたるため、治療中の口腔管理がとても重要です。松山市で長期的に安心して通える小児矯正歯科をお探しの方に適した環境を整えています。

キッズスペースと無料託児サービス

キッズスペースや無料託児サービスもあるため、小さなお子さま連れの保護者さまにも安心して通院いただけます。

まとめ〜早期の相談が大切です

お子さまの口呼吸は、単なる癖ではなく、歯並びや顔の発育、全身の健康に大きな影響を及ぼす問題です。しかし、適切なタイミングで正しい対処を行えば、多くのケースで改善が可能です。

MFT(口腔筋機能療法)は、口周りの筋肉を鍛え、正しい舌の位置や飲み込み方を習得するための効果的な治療法です。当院では、お子さま一人ひとりに合わせたMFTプログラムを提供し、楽しみながら継続できる環境を整えています。

「子どもの歯並びがガタガタしてきた」「前歯が出ている」「受け口が気になる」「永久歯が生えるスペースがない」「口がポカンと開いている」「いびきや口呼吸が気になる」といった症状は、小児矯正を検討するサインです。

松山市南吉田町周辺で、小児矯正・子どものマウスピース矯正・マイオブレース・目立たない矯正・痛くない矯正をお探しの方は、たなべ歯科クリニックまでお気軽にご相談ください。無料相談も行っており、まずは現在の歯並びや顎の成長状態を確認することから始めていただけます。

お子さまの歯並びは成長とともに大きく変化します。最適なタイミングで適切な治療を行うことで、将来の矯正負担や費用を抑え、健康的で美しい歯並びを実現することが可能です。

たなべ歯科クリニック

〒愛媛県松山市南吉田町

完全予約制・駐車場20台完備

無料相談受付中

「よく診て、よく聴いて、よく説明する」をモットーに、お子さまの健やかな成長をサポートいたします。

口呼吸やお口ぽかんが気になる方へ

口呼吸や舌の癖は、歯並びやお口まわりの発達に関わることがあります。相談前に治療の流れや通院ペースを確認したい方は、予約ページをご活用ください。

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生活習慣や成長の影響もあるため、気になる症状は早めの相談が検討材料になります。治療の適応や進め方は診察のうえで確認するのが安心です。

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